科学者が埋まっていた大きな花崗岩の塊を発見

ゴールドシュミット会議

image: 図: 左側の矢印は、月の裏側にある基底石の位置を示しています。 中央と右は、コンプトン - ベルコビッチ地域内の花崗岩からの熱勾配を示しています。もっと見る

クレジット: クレジット: Siegler 他、Nature 2023 年 7 月

フランス、リヨン:周回衛星が、月の裏側の表面の下に埋もれた、熱を発する謎の花崗岩の塊を発見した。 それは 2001 年宇宙の旅のプロットのようですが、これは本物の科学です。これは、夫婦のチームを含む NASA で働く国際惑星科学者のグループによって発見された自然の特徴です。 データは NASA と中国の軌道探査機から提供されています。

主任研究員のマット・シーグラー博士（アリゾナ州ツーソンの惑星科学研究所）は次のように述べています。

「私たちは、35億年以上前に最後に噴火した、長い間死んだ火山であると考えられている月の場所で、地面から余分な熱が出ていることを発見しました。 直径は約 50 km で、これほどの熱を発生させる唯一の解決策は、火山の下のマグマ体 (噴火していない溶岩) が冷えるときに形成される大きな花崗岩です。 花崗岩には、月地殻の他の岩石と比べてウランやトリウムなどの放射性元素が高濃度に含まれており、月面で感じることができる加熱を引き起こしています。」

ジーグラー博士は、7月12日にフランスのリヨンで開催されるゴールドシュミット会議で初めてこの研究を発表する予定です。 この研究の基礎となっている論文は、査読誌『Nature』でオンラインで入手できます (下記を参照)。

シーグラー博士はさらに次のように続けました。「私たちはマイクロ波を使用して月の地熱勾配を遠隔測定する方法を開発しています。 これらの測定値は、NASA の月探査機と月偵察機からの情報とともに中国の嫦娥 1 号と 2 号月周回機から得られました。 このデータは、月の裏側のコンプトンとベルコビッチのクレーターの間にある、死火山カルデラであると考えられている幅 20 km のシリコンが豊富な大きな表面特徴と正確に一致する高い地熱勾配を示しました。 周囲に比べて10℃ほど暖かいです。 私たちは、この熱流束はカルデラの下にある放射性物質が豊富な花崗岩体に起因すると解釈します。 実を言うと、それを見つけたとき、私たちは少し当惑しました。幸いなことに、私の妻であるリタ・エコノモス博士は家族の地球化学者なので、彼女の指導を受けて、熱異常の考えられる地質学的原因をつなぎ合わせることができました。」

発見は予想外だった。 花崗岩は地球以外の太陽系にはほとんど存在しません。 これまで、アポロ計画で持ち帰られたサンプルから月面で見つかったのは、花崗岩の小さな粒子だけでした。

エコノモス博士は、「この発見は幅 50km の海底岩です。 バソリスは、溶岩が地殻に上昇するときに形成される火山岩の一種ですが、地表には噴出しません。 カリフォルニアのヨセミテにあるエル・キャピタンとハーフ・ドームは、表面に隆起した同様の花崗岩の例です。」

これほど大量の花崗岩が発見されたことで、月の表面下の他の場所でも同様のものが発見される可能性が開かれる。 マット・シーグラー氏は、「これは、地球上で花崗岩の形成を助ける水とプレートテクトニクスが欠けている月で生成できると私たちが想像していたよりも地球に似ています。 これはまた、リモートセンシングが隠された特徴を検出できることを示しており、これは太陽系の他の惑星体の探査に役立つでしょう。」

スティーブン・M・エラルド教授のコメント( NASA アーリーキャリアフェロー。 フロリダ大学地質科学部助教授）は次のように述べています。

「月に大きな花崗岩の塊があるというこの新たな発見は、非常に興味深いものです。 地球上にはさまざまな味の花崗岩がたくさんあります。 キッチンに花崗岩のカウンタートップを置くことについて、人々は迷うことはありません。 しかし、地質学的に言うと、水とプレートテクトニクスなしに花崗岩を作るのは非常に困難です。そのため、他の惑星ではそのような種類の岩石が実際には見られません。 したがって、シーグラーらによるこの発見が有効であれば、太陽系の他の岩体の内部の仕組みについて私たちがどのように考えるかにとって非常に重要になるでしょう。」